2011年9月24日土曜日

現場は大変らしい

やっぱりたいへんそうです。政府や業界はマスコミで勝手な楽観論を流しているけど。

もうしわけないな。でも本当のところは何十年かかるか分からないんだし。いずれみんながお手伝いしないといけなくなるような気もします。

作業員の告白「いまだ1万ミリシーベルト検出!作業拒否が続出」
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/20537

2011年9月8日木曜日

福島市で国際専門家会議: チェルノブイリ被害の実情はどうだったのか?

ICRPとECRRの基準が違いすぎることに最初から当惑していた。

前者が原子力推進派で、国際機関や各国政府、原子力産業(およびマスコミを含めた関連全産業)が強く後押しするいわゆる「公式」の団体ということになる。ただ「公式」なら信用できるかというと怪しくて、本音のところではできる限り「原子力発電は安全、安心」と言いくるめたい、都合の悪いデータは黙殺し、できれば「無いものとしたい」という姿勢で一貫している。内部被曝についてはほとんど理論的モデルを示さず、健康影響も微々たるものとしてすませてきた。カネと権力にものを言わせて、圧倒的な権威ある陣容を整えて悠然と構えている。一部の批判もどこ吹く風。ほとぼりが冷めたらこの上なくもうかるビジネスとして原発売り込みに再び全面協力する気迫十分。

一方後者は反原発活動市民団体のアジテーションそのもののような勢いで、ヒステリックなまでに意気軒昂。そのぶん安定感に欠け勇み足も多い。か弱き市民の側に立ち、横暴な国家権力に立ち向かう正義の騎士を自認しているようなところがある。50年以上も「無いものとされてきた」広島原爆の放射性降下物による健康被害に苦しむ人々の側に立ち、内部被曝の仕組みについて具体的なモデルを示して、原爆症認定集団訴訟で連戦連勝を勝ち取っていながら、なおマユツバもの、キワモノ的存在と権力側から揶揄され、一般の評価を下げている。世界を動かす巨大権力を向こうに回して、世界そのものといってもよいほどの巨大資本にたてつこうというのだから、ふつうの気合いでは勝負にならない点には同情するが。

双方「科学的」な基準のはずなのだけど、それぞれの思惑が透けて見えすぎて、とても冷静には見比べられない。我々民衆に向かって「放射能の炎を吹く竜」が本物なのか、それともドン・キホーテが対峙しているのは「ただの風車」にすぎないのか、本当はどっちなのだろう。

原発推進派で笹川財団(日本財団)のお金でチェルノブイリの健康調査に協力してきた先生方がフクシマでリスクアドバイザーになったことはどう考えればいいのだろうと思ってた。この先生が「安全、安心」と県内を精力的に講演行脚し、のんきな声が4月当初から連日ラジオで繰り返し流れるのを聞かされながら、私などはかえって「不安」にさせられたものだが、知人に聞くとおかげで「安心」できたという声も確かにあるようだ。

「放射線と健康リスク-世界の英知を結集して福島を考える」と題して、来る11日、12日に福島市で国際専門家会議が開催される。

http://www.nippon-foundation.or.jp/org/news/fukushima-sympo.html

これに対して、チェルノブイリの被害を過小評価してきた大御所たちが、フクシマでもまた同工異曲を奏で始めていると鋭く批判している人がいる。かなり悪意に満ちた意地悪な見方だ。しかし事故直後のいわきに高濃度のヨウ素を含む放射性プルームが飛来していたことは、今頃になって公式に認められた。チェルノブイリでの調査結果として、子供に甲状腺ガンが頻発すること「だけ」は公式認定し、誰よりも多くその症例を目にしてきたはずのご本人が、いわきでも郡山でも福島でも飯舘でも「マスクをしないで外で遊んでいて大丈夫」と語っていた精神構造がいまだに理解できない。

http://mifumiko.blog.fc2.com/blog-entry-145.html

2011年8月30日火曜日

飯舘だけじゃないのかな?

いわきの子供の甲状腺がんが心配だと友人が怒っている。

ぼくは飯舘や伊達、福島の子たちを心配していた。だっていわきは「線量」低いじゃない?

友人に言わせると、3月15日ごろ爆発直後の高濃度プルームをいわきや南相馬の人たちこそが呼吸によって吸い込んでいた可能性が高いというのだ。

しかも原子力安全委員会が3月に測定し、いったんは公表したいわきの子供の甲状腺被ばく量を、個人情報保護の観点でホームページから削除したというのだ。

ぼくは個人が特定されるのを避けるにはやむを得ないかなと思った。だけど同じく怒っている人がいた。

下のほうまでたどっていくと削除された文章が個人情報のみ墨塗りにして貼られている。うーむ、世の中にはマメな人がいるものだ。これをみてしまうと全文削除は別の意図によるとかんがえるしかなくなる。

2011/08/16 nkdm4-annexe より
原子力安全委員会、子供の甲状腺の検査結果を個人の特定とは関係のない、被ばく線量などの情報まで削除
http://nkdm4.blogspot.com/2011/08/blog-post_16.html

当初、東電や政府発表のウソに対して世の中の人が「人がよすぎる」といらだちを感じていた。しかし近ごろでは前みたいに即座には怒りが湧かなくなってきている。ぼくですら麻痺してきたのか?原発ブラブラ病か?はたまた放射線と関係なしにボケが始まったか?

正直子供たちが心配です。4年か5年のうちに、かなりの確率でチェルノブイリと同じ「首輪」を身に着けざるを得なくなるのでは?いったい何の因果で?

長崎大学21世紀COE「放射線医療科学国際コンソーシアム」
http://www-sdc.med.nagasaki-u.ac.jp/coe/jp/activities/elearning/

2の2)「チェルノブイリ原発事故と甲状腺がん」
山下教授は相当詳しく小児甲状腺がんの解説をしてます。高発症率も明言してますが、死亡率は低いという言及も。遺伝子レベルでの変異分析もして、科学への貢献ができたと自賛してます。

初期被ばくを回避させなかったのは山下教授のせいではないのかもしれないけど。にこにこと「安全」「安心」と語ってさらに長くとどまらせた神経はやっぱりわかんないです。

ここに紹介されたご研究を完成させるために私たちの全面的かつ献身的協力が必要なんです・・・よね?





2011年8月14日日曜日

NHK 追跡!AtoZ 【第3夜】福島第一原発 作業員に何が? 8月12日(金)午後10時55分~

昨日の夜中にテレビをつけたらNHKで原発労働者消息不明の謎を追求する番組をやっていた。

http://www.nhk.or.jp/tsuiseki/file/next.html


当然ながらネットでも取りざたされている。
http://togetter.com/li/173924

この件では、初期の作業員中に身分を偽った北朝鮮工作員が多数紛れ込んでいて、汚染水浄化システムに工作し復旧作業の妨害をしていたのではないかなどという憶測さえあった。

どうもこの番組が取材した限りでは全く別の事情があるようだ。ある意味、事故発生以来「安全説」を報道する時のNHKをどこまで信用して良いものか疑わしかったが、このような一種の「スキャンダル」を公共放送に取り上げられると、今度は逆に民報の「煽り」とは違う重みを伴ってズシリと響いてくる。

表向き3次下請け(協力会社と呼ばなければならないのか?)までしか認められない東電による作業員調達が、とっくの昔にうまくゆかなくなっていたというのだ。専門技能工の被曝線量を低減するため、高線量環境下での単純労働には全国から日雇い労働者が集められ、危険な仕事に従事させられているらしい。場合によっては暴力団関係者を含む「手配師」により、偽造身分証明書を貸与して所属企業名を詐称させられて、「借金のカタに」働かされているケースすらあるらしい。被曝線量すら正確には測定されていない可能性さえほのめかす証言には戦慄と嫌悪感を覚えた。ことは過去の話ではなく、現在も進行中。先の改善の見込みも薄いようだ。

以前知人に聞いた話では、危険な作業を「協力企業」に完全丸投げしていたのは過去の話で、少なくとも事故後は東電「正社員」が率先してリスクを取って命がけの作業をしてくれているはずだったのだが。私たちだって作業員に被曝リスクを肩代わりさせて日々の安穏を担保してもらっている事実に変わりはないのだが。

もしこのNHK番組の示唆するところが真相だとすると、この業界を巡る「労働問題」あるいは「差別問題」は、「原発ジプシー」に描かれた世界から、まったく進歩していないことになる。

堀江 邦夫「原発ジプシー」 増補改訂版 ―被曝下請け労働者の記録 [単行本]
http://www.amazon.co.jp/%E5%8E%9F%E7%99%BA%E3%82%B8%E3%83%97%E3%82%B7%E3%83%BC-%E5%A2%97%E8%A3%9C%E6%94%B9%E8%A8%82%E7%89%88-%E2%80%95%E8%A2%AB%E6%9B%9D%E4%B8%8B%E8%AB%8B%E3%81%91%E5%8A%B4%E5%83%8D%E8%80%85%E3%81%AE%E8%A8%98%E9%8C%B2-%E5%A0%80%E6%B1%9F-%E9%82%A6%E5%A4%AB/dp/4768456596/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1313252052&sr=1-1

調査報告/原子力発電所における秘密 日本の原発奴隷
http://www.jca.apc.org/mihama/rosai/elmundo030608.htm

しかもかく言う自分だって、したり顔で国や原子力産業と東電を糾弾しているつもりが、結局のところ我が身の安全も「匿名」の誰かの「犠牲」の上に成り立っているといういわば「原罪」を反芻せざるを得ないわけで、苦々しいことこの上ない。せめて中間搾取が最小で現場でリスクを負う人の対価が最大となりますように、なんて祈ってみたところで、なんの役にも立たないことは明白。人道主義的なきれい事を口にしてみても「弱肉強食」のシステムを結局は是認しているということなのか。

2011年8月10日水曜日

リスクについて考えてみたい

リスクアドバイザーという肩書きが存在する。専門家がその専門性と権威を盾に大衆に向かいリスクについて語るとき、はたして語り手は自らが「語るリスク」について十分自覚できているものだろうか?

リスクについて震災以前から研究してこられた研究者集団がいる。私たち大衆にもわかることばで貴重な示唆を与えてくれている。

持続可能な社会実現に向けた評価研究部門 | 産総研 AIST RISS 産総研:安全科学研究部門
岸本充生 「リスク評価はそもそも不確実な状態を評価する科学である。」 2011/02/28 
http://www.aist-riss.jp/main/modules/column/atsuo-kishimoto006.html

BSE対策として何ら明確な姿勢を示せなかった食品安全委員会を批判する文章はこうだ。厳しくその存在意義を問うている。
「自らを「科学的知見に基づき客観的かつ中立公正にリスク評価を行う機関」と定義し、「科学的知見」という言葉の意味を「十分なデータ」と同義であると考え、リスク評価は十分にデータが集まらないと実施できないものだと誤解している」

震災以前に上記のような「覚悟」を示してくれていたこの研究者集団。主として食品の安全基準を論じ、時に「地球温暖化」説は疑念の余地なき真理とした上で「原発」のリスクとベネフィットも論じてきたようだ。しかるに、一旦原発事故が起きてしまって後の放射線リスク関連の提言はおしなべて歯切れが悪いのは残念だ。

たとえば上記の批判は、放射能の誠実なリスク評価を避けてきた(内閣官房、原子力安全委員会、文科省、そして食品安全委員会も含めて)様々な機関、そしてリスクアドバイザーなる役職者の姿勢にそのまま向けられても仕方がない状況ではなかろうか?

市村正也 「リスク論批判:なぜリスク論はリスク対策に対し過度に否定的な結論を導くか」 Too risky risk analysis 名古屋工業大学技術倫理研究会編「技術倫理研究」第5号(2008)pp.15-32
http://araiweb.elcom.nitech.ac.jp/~ichimura/risk.html
  
上記は決して長文ではないが論考は多岐にわたる。重要な視点として二つ挙げられている。

1)リスク評価の不確実さ
「リスク論が扱うリスクは、基本的には、対策が必要かどうか議論が分かれるような、小さな、または不確実なリスクであると言ってよい。ところで、一般に小さな・不確実なリスクの正確な評価は原理的に不可能である。」

2)リスク論を使う目的・意図の非対称性
「リスク対策が不要であると主張したいときにリスク論が用いられることが多くなる。そのため、リスク論の問題点を考えるとき、それが本来必要なリスク対策を不要と判断してしまう恐れがないかどうかに重点を置く必要がある。」

さらに独自の論点として「科学的理解の不十分さ以外の、リスク評価を誤らせる二つの要因」を挙げ、これらを本来の内在的リスクに対し「メタリスク」と呼んでいる。 

a) 関係者がルールを破るリスク 

b) 専門家にだまされるリスク 

「水俣病では情報を提供すべき専門家が情報提供しなかったためにリスク対策に失敗したが、薬害エイズでは情報提供を受けた専門家がそれを無視したためにリスク対策に失敗した。どちらのケースも、科学的知識の不完全さのためではなく、専門家の不誠実によって正当なリスク評価が行われず大きな被害が発生した。」

「専門家にだまされて被害を被る」ことを回避するためには、「専門家によるリスク評価を絶対視するのではなく、より一段上のレベルで専門家の主張を相対化して検証し、同時に専門家自体を評価する必要がある」

c) 人々の不安感とリスク論

「原子力発電所の安全性を専門家がいかに力説しても、人々がそれに納得せずに不安を持ち続けるのは、原発に関して繰り返し事故情報隠しや検査結果偽造などの不正行為が行われているからである。人々はこれまで報じられた様々な事件から、関係者の規則破りや専門家の欺瞞の可能性を学習し、それに基づいた不安感を抱く。それは当然かつ合理的な不安である。」

「人が現実に存在する危険なものを恐れているとき、問題にされるべきは現実であってその人の心理状態ではない。上で見たように、リスクに係わる不正行為は実在する。そうである以上、容易に信頼しないことが現実に正しく対応した心理状態なのであり、信頼を問題にするなら、信頼をどうやって生み出すかではなく、安易な信頼が生まれないようにするにはどうしたらよいか、という問いをたてるべきなのだ。」

結論は以下の提言となる。

1) 専門家の主張を相対化する。科学的理解の不十分さから間違えている可能性だけでなく、専門家が意図的に偽っている可能性も考慮し、専門家自体の評価を怠らない。

2) ルールが破られることによるリスクを無視しない。ある程度の規則破りを想定したリスク評価を行い、規則破りがあっても大きな被害が出ないように余裕を持って制度を設計する。

3) 科学技術も社会も可塑的であることを忘れない。現在の科学技術や社会を絶対的な前提にしてしまうと、リスク対策のコストが過大に評価され可能なリスク対策が狭く限定されてしまう。むしろリスク対策の実施をきっかけに科学技術そのものを、社会そのものを変えていくという指向性が必要である。

ここに至って私が付け加える言は何もない。最後に、専門家による「科学的」な「リスク管理」に対置される概念として「予防原則」について触れられている。

「予防原則とは、科学的根拠が不十分でも社会的な合意に基づきリスク対策を実行する、というような意味である。」「ベネフィットとの釣り合いを考えリスク対策を決めるプロセスは、本来は専門家の独断ではなく社会的合意を踏まえて行われるはずのものだ。」

さて、私自身はネット上でダウンロードできた健康手帳というのを印刷してみた。福島県民の健康調査で問診票は手許に残らないから自ら備えるべしという意味だ。飯舘村の一部のグループはすでに独自の行動を起こしていた。

福島第1原発:住民独自で「健康手帳」…飯舘村
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110808k0000e040027000c.html?inb=yt

記事中で「福島県は全県民を対象とした健康調査を今月開始するが、問診票は回収されるため、受診者側の手元に記録は残りにくい」とある。ただ全県民にいずれ何らかの「公式」手帳が配布されるという話もある。いずれにせよ今は落ち着いて事故当時の行動を思い起こし記録にとどめておきたい。「リスク」について多面的に考えながら・・・

2011年8月8日月曜日

児玉教授インタビュー 厚生労働委員会後の提言

あの児玉先生のインタビューが Ustream に載りました。私の感想を結論から申しますと「安全厨」の負けで決着。

先日の国会厚生労働委員会での参考人証言は大迫力でした。原発マネーに染まった「御用学者の巣窟」のように悪口を言われていたあの「東大」の教授さまですから。「権威」や「肩書き」がなければ信用できないという人も、この大学の医学部で「助教」でなく「教授」の肩書きがついてれば(少なくとも日本国内では)たぶん文句ないんでしょう。その東大に27カ所もあるというアイソトープセンターを束ねる「長」である児玉教授が、先日は「御用学者」の「安全神話」をぶちこわし、法整備の遅れと政治家の責任を激高して訴えました。時々目線をあげて持ち時間を気にしているのが気の毒でした。今度はインタビュアーと一対一でじっくり時間を気にせず語ってくれてます。

児玉龍彦(東大先端研教授)×津田大介(ジャーナリスト) 録画日時 : 2011/08/05 16:51 JST
http://www.ustream.tv/recorded/16442790/highlight/192344#utm_campaign=fhighlights&utm_source=1&utm_medium=news

すでに国会証言でも内科医としての知見を披露してくれました。ゲノム遺伝子レベルでの発ガンの仕組みについての最先端知識をかみ砕いて語ってくれてました。

今回は、怒ってません。大変穏やかな語り口です。「前提」を切り替えるのが困難という話から始めています。こんな「すごい」量がはじめに放出されてしまったのでは従来の「線量」基準を問題にしていたのではナンセンス。「どこに何があるか判らない」「面」や「空間」で問題にしなきゃいけないのに放射線源は「点」であるかのような基準をもとに議論をいまだにしてるのが駄目だとおっしゃってます。アルファ線を出すプロトラストや、ヨウ素、セシウム、ひとつずつ違うのに、みんな同一のガンマ線量で危険度を測ろうとしてるのが間違いだと。ヨウ素の問題は一番最初に指摘しなきゃいけなかったのにとも。

週刊ポスト記事で、大気中の「放射線量」が核実験盛んだった頃はもっと高かったというのを根拠に「昔のほうが高かったんだから今度も大丈夫」なんてのんきに言ってるのは「トンデモナイ」と言ってます。猿橋女史の努力によって大気中核実験禁止条約が締結されてパタッと実験が止んだから劇的に減らすことができたのに、今回大量放出されてしまった放射性物質のほうも放っておいても減るかのように思わせる罪深さを指摘しています。「閾値理論」を主張し続ける学説の愚かさ、「ホルミシス効果」は慢性炎で「エピゲノム」が書き換えられ「ガン」につながる前段階の症状だから実際危険きわまりないこと等々、従来は両論あると「原子力体制擁護側」が言い続けてきた論点に、先生個人としてはっきり決着つけた上で語ってます。

「科学者」の人も勘違いしてると。「昔」の人は「疫学」と「統計学」が好きでそれが「科学」だと思ってると。コンピュータの時代の研究者は「予測」と「シミュレーション」で勝負。「疫学」とか「統計学」とか時代遅れ。未来の予測をやろうとしているのが最先端の医療。(誰それと名指しこそしてませんが)なぜ21世紀なのに19世紀みたいな議論してるんだと。

「メカニズム」の証明こそ急ぐべきで「疫学」の証明なんて、終わった後でしか出ないんじゃないかなとも。お聞きしてるうちに、原爆による爆心地からの高線量外部被曝しか考慮しないICRPを批判して「公の権威」から嫌われちゃったECRRの内部被曝モデルがかわいそうになっちゃった。原爆症認定訴訟だってこの10年、ECRRモデルが20数連勝してる事実。考えてみればICRPだって英国厚生省によるCERRIEだって「国家統制からの自由」とか「不偏不党」を保証されなきゃ信用できないわけで本来なら「公的機関」であっちゃいけないはず。緑の党傘下のECRRといい、結局どっちもどっち。

しかるに本日に至るまで、大手新聞もNHKも民放も意固地なくらいにこの児玉教授発言を徹底して無視していますね。小佐古教授辞任報道のインパクトの大きさに懲りたんですかね?

今回のインタビューでは、福島の我々に役立つ提言をいろいろしてくれています。行政の縦割りを批判し、従来の「障害防止法」より「上位」の法律を早急に整備すべしと。さらに国がやる大事な仕事は企業の英知を結集するためのプラットフォーム作りだと訴えています。これは個別企業にはできないと。福島に研究センターを大至急設置して「ベスト&ブライテスト」を集めて競争させて、実効ある施策をどんどん実行していかないととも。市役所ごとに「放射能測定110番」を設置して戸別訪問して測定するのも必要と。今のままで行ったら「利権付き公共事業」にしかならない。熱意と実力ある人に集まってほしいと訴えておられます。

児玉先生のお話は、南相馬市での除染活動に関連して朝日新聞に記事も載っていたんですね。

測定と除染を急げ/児玉龍彦東大教授に聞く   (リンク先のWeb魚拓というのをクリック)
2011年07月01日
http://megalodon.jp/2011-0703-0143-15/mytown.asahi.com/ibaraki/news.php?k_id=08000001107010005

このようにスケールが大きいビジョンが描けて最先端の医学知識に長けた学者さんを、南相馬市だけに独占させておいていいのでしょうか?この方がチェルノブイリの避難時における家族離散の悲劇を語るのには素直に耳従います。

「福島県は有名になっちゃったぞ」「広島も長崎もかなわない。これからはフクシマ、フクシマ、フクシマ」「国が安全と言ったら安全」「県民は国の指示に従ってここに住み続けデータを提供する義務がある」なんて言ってた先生は嫌。ヨウ素の甲状腺ガン誘発を誰よりも一番良く知ってたくせに「マスクしないで外で駆け回っても大丈夫」なんて子供にも吹聴してた先生は絶対嫌だ。児玉先生のような方にこそ福島県のリスクアドバイザーになっていただけないものか。

こんな考えが甘すぎることは、ぼくみたいなのんきものにもうすうす判ってました。東電だけじゃない。国も県も(将来の)賠償をしぶってる。それでなくともドル崩落で世界同時株安。国庫も企業も大損失だ。日銀介入も投入した「円」を巻き上げられて「米ドル」をさらにつかまされただけだった。津波被害に原発事故の追い打ちで、日本国だってすごく苦しいんだ。

「危険厨」サイトには本当にひどい誹謗中傷も多い(かもしれない)が、「安全厨」サイトだって相手方の人格攻撃が結構多い(ような気がする)。主題をていねいに論じるかわりに論点をすり替え「権威」を笠に相手方の人間性を誹謗してるのが結構ある。そういうのは読んでるこちらまでが馬鹿にされてる感じがするのはなぜだろう。

「直ちに影響はない」というのが「何の影響もない」とイコールでないことだけはもう誰にも否定できないはずだ。嫌だけど、悔しいけど現実を認めなければならないと思う。そんなに激烈なものではないだろう。しかし徐々に徐々にぼくらのまわりでこれまでよりは高頻度でいろいろな健康被害が顕在化してくるのは時間の問題ではないだろうか。そんなときに「県民健康調査のデータに基づくと、今回の原発事故とは「科学的」「疫学的」「統計的」に因果関係は認められません」なんて頼りにしていたお医者さんに冷たく言い放たれたら寂しいな。下は「危険厨」と揶揄されるサイトだけど、論理的に細かな経緯がつまびらかにされて納得できるように感じるのはなぜなんだろう。たとえばこのホールボディーカウンター「検出限界」の問題を、真正面から「誤り」だよと指摘してくれる公式見解はあるのだろうか?スクリーニング段階だから「ゆるく」して測っているんだよという見方もありましょうが・・・

福島県民健康調査、WBCでのセシウム137検出限界570ベクレル、尿検査検出限界13ベクレル
Friday, August 5, 2011
http://ex-skf-jp.blogspot.com/2011/08/wbc137.html

児玉先生のような方にリスクアドバイザーになって頂きたいと思う気持ちはおかしいですか?間違ってますか?

2011年8月2日火曜日

「緊急時避難準備区域解除」も間近ですか?

できることなら少しでも早い復興をとは思うけれど、「安全」が確認されないうちは「解除」されても素直には喜べないのでは?放射線感受性の強い幼い子供や若者たちの将来を真剣に考えてくれているのでしょうか?                         

文部科学省が3月と4月のフォールアウト(放射性降下物)の量をようやく公表したようです。 

文部科学省のホームページより
http://www.mext.go.jp/a_menu/saigaijohou/syousai/1305495.htm

このページの下の方の「過去の調査結果」からPDFをダウンロードしてみました。

環境放射能水準調査結果(定時降下物)(平成23年3月18日~6月6日採取)

環境放射能水準調査結果(月間降下物)(平成23年3月、4月) (PDF:45KB)

「月間降下物」の表では、なぜか福島県だけ「分析中」で数値が入ってません。たとえば広野は「ひたちなか市」よりどのくらい高いのでしょうか?人間を入れるから「安全」であることにするというのでは逆ですよね?

本当に何か間違っているのではないかと思いました。

2011年7月27日水曜日

「危険厨」ECRR vs. 「安全厨」ICRP ???

ICRP基準が世界の「公式」基準であることに疑いはありません。それが原爆による一瞬の高線量外部被ばくの殺傷力研究から生まれたのも事実では?原子力の平和利用を推し進めるIAEAや、国連もWHOも各国政府も、このモデルから離れたくない理由は想像するしかありません。世界中の原発周辺で住民や作業従事者の間で健康障害が「散見」されても「疫学的」「科学的」に原発起因とは断定できないと因果関係を退けられています。広島・長崎の原爆症にしても、放射性降下物による二次被ばく被害が裁判で20数回も勝訴を続けるようになったのもこの10年くらいのことです。

ECRRは政府公認でなく在野組織。しかしそのECRRに名を連ねる澤田昭二教授の内部被ばく論証が国を相手に連戦連勝している事実。
http://www.min-iren.gr.jp/syuppan/genki/148/genki148_5.html

もしも広瀬隆やガンダーセンを「危険厨」「煽り」と非難する一方で、なおバランスを取ろうとするなら、「プルトニウムは飲んでも安全」の大橋東大教授や、「絶対に放射能漏れしないから安心」と自信たっぷりで女性視聴者一番人気「赤メガネ」澤田哲生東工大助教あたりを今更ながら持ち上げないと無理。

「格納容器は壊れないしプルトニウムは飲んでも大丈夫」
http://www.youtube.com/watch?v=VNYfVlrkWPc

残念ですがこの状況では中庸を取る意見は何も言わないに等しいでしょう。やっぱり「週刊現代」と「週刊ポスト」の両方に目を通すしかないですかね?

見逃していた。楢葉町が手を上げようとしていたなんて・・・

楢葉町と言えば亡き妻の故郷。実家は津波で流され20キロ圏内だからばあさまも戻れずにいわきにいる。原発周辺の乳がん死率が実は高いらしいというアメリカからの情報はつい最近知った。そもそも微量な粒子を含む放射線は常に漏れ出し続けているのが稼働中の原発の実態だというのも本当に知らなかった。

http://blog.goo.ne.jp/teramachi-t/e/0ab132aac685f17f1db2a683c164486f

佐藤前知事が双葉地区を核のゴミ捨て場にさせてはいけないと心配していたのは、こんな動きを知っていたからなのか。

もうすぐ全県民の健康調査をしてくれるらしい

200万県民すべてに健康調査・・・ありがたいことはありがたいんだけど。ボスがやだな。

ちゃっかり副学長におさまって、職権として我々のデータを要求するのであろう山下教授。拒否しようものならまた言われるのかな?「みなさんは疫学調査のためにデータを提供する義務があるんです!」

手始めに川俣町や飯舘村の選ばれた人たちが千葉の放射線医学研究所でホールボディーカウンターで内部被ばく量を測定してもらってるそうだ。4か月過ぎた今頃ですかっ?

ニムオロ塾というブログのえびすさん
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2011-06-28

根室在住らしい。
この著者は計測機器を仕事で扱った経験があってホールボディーカウンターについて私らよりはくわしそうだ。以下のように述べている。ポイントはここだと思う。

 「体内被曝で問題となるのはガンマ線だけではない、アルファ線やベータ線のほうが細胞遺伝子へのダメージがはるかに大きいのだが、放射能の微小なチリが肺 に取り込まれていたとしてもそのエネルギーは細胞に吸収されてしまい体外へ漏出してこないから測定不可能なのではあるまいか、というのが素人である私の意 見だ。
 換言すると、ホールボディカウンターはガンマ線のみを検出するので、それよりもはるかに強く細胞遺伝子を傷つけるアルファ線やベータ線は検出できない代物なのだ。だから、ホールボディカウンターの検査を受けて検査データが検出限界値以下であっても内部被曝がないことの証明にはならぬ。」

以前から気になっていて、周りの人に尋ねていたことだが、3号機はMOX燃料が空中高く吹き飛んで散乱したのだ。2キロ離れたところでプルトニウム塊が発見されたとさすがの東電も公式発表せざるを得なかった。その後空間(ガンマ)線量測定運動がおおはやりとなり、ヨウ素とセシウムのデータにだけ目を向けられ続けた。(10パーセント程度ともいわれる)一定の割合で含有されていたにちがいないプルトくんやストロンチウムちゃんはすっかり日蔭者にされてる?

ホールボディーカウンターで計測となればいかにも徹底的な測定で調べつくしたかのような印象を与える。その数値を「健康手帳」に烙印される。事故直後のデータはない。計測時点でヨウ素の値はゼロ、ぷるとクンやすとろんちゃんも検出不能。セシウム起源の低いガンマ線の値だけが大手を振って独り歩きする。いったい誰に有利に働くのだろうか?

著者はブログの末尾で「放射能汚染地域老人特権特区構想」をぶち上げている。そうか30キロ圏は避難で80キロ圏は老人村か・・・36キロじゃじたばたしても遅いか?ツキノワグマは50過ぎてるから老齢かな?著者の言うのが正しいとなると温泉につかって諦観するしかないなこりゃ!

でもこんなふうに「危険」「危険」と煽ってる人ばかりじゃない。福島県には国の放射線研究の各種機関が大挙してやってきてくれるんだそうな。
http://ex-skf-jp.blogspot.com/2011/07/blog-post_7698.html

もちろん「安全」だから来てくれるんですよね?あれっわかんなくなってきた。本当に安全ならそんなに意気込んでものすごい予算をつけてくれても無駄になるんじゃない?

2011年6月26日日曜日

「水俣に学べ」 覚悟はしてましたけど

正直覚悟はしてましたけど、メディアで実際にこのように突きつけられると複雑な気持ちになりました。

東電はもとより国や県の事故情報隠し、マスコミの大本営発表、避難指示区域等指定にあたっての迷走、そして健康リスクアドバイザーのことば・・・

被災住民が必ずしも行政をあてにしてはいけないことを、いつの間にやら確信しました。そしてこの構図は住民と国・企業が原告被告に分かれて争う公害訴訟にうり二つであると気づいていました。

記事の中身は建設的な提案が書いてあるのですが、しかしこのようにあからさまに名指しされてしまうと、なんだか体の力が抜けてしまいます。そしてさらに思うのは、大変失礼なことですが、そうなるのは私の心の中に「水俣」への偏見が潜んでいたが故のことであると、厳しく認めねばならないということ。

http://business.nikkeibp.co.jp/article/money/20110620/221029/?P=3

(転載) 第一原発の津波高14メートルは誤り〜市民が追及

いよいよ津波の高さまでウソだったと認めざるを得ないのか?

IAEA虚偽報告の罪は問われないのか?核兵器拡散ににらみをきかせると同時に、原子力平和利用(すなわち原子力発電)推進団体でもあるIAEAは、GE製原子炉の耐震性能に著しい欠陥があったことを今でも認めたくないのだろう。

OurPlanetTV( http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1128


1998年から原子力発電所に問題に取り組んで来た「東電と共に脱原発をすすめる会(友共の会)」は6月17日、震災直後の事故経過に関して、東京電力から事説明を受けた。質疑応答の中で、これまで東京電力が「14〜15メートル」と説明してきた津波の高さは誤りであり、実際には現在も数値が不明であること。また、電源のほとんどが津波ではなく地震で喪失している事実などが明らかになった。

「東電と共に脱原発をすすめる会(友共の会)」は1998年、福島第二原発3号機で、原子炉再循環ポンプ内が破損し炉心内に多量の金属粉が流入した事故を契機にスタートした消費者グループ。2ヶ月に1回の割合で定例会を開き、東京電力に、原子力発電所の様々な事故に対して説明を求めて来た。本来は4月に定例会が予定されていたが、3月11日の福島第一原発事故によって延期となったため、今回が事故後初の定例会となる。

友の会からは最も追及が激しかったのは津波の高さ。東京電力はこれまで「津波の高さは14〜15メートル」と説明してきたが、気象庁の発表している津波高を基準に考えると、福島第一原発に押し寄せた津波は5メートル前後と想定されると追及。敷地内への浸水の高さを表す「浸水高」を「津波高」と混同し、政府やIAEAの報告書に記載しているとして、報告書の記載の訂正を求めた。

これに対し、東京電力の広報部原子力センターの三友正喜所長は「津波とか遡上高といった概念の差はあるだろうが、14メートルの水が来たと認識している。待って欲しい」と回答。会場からは、原発推進政策を変えないために、「想定外の津波による事故」と説明を繰り返しているのは意図的な嘘だとの声があがった。

この他、交流電源の喪失は全て地震によるものであったことや、東京電力が記者会見などで否定している地震による配管破断が起きている可能性も、市民の指摘により、次々と明らかにされた。更に、3号機の爆発が,使用済み燃料プールの即発臨界であったのではないかとの質問に対しても、明確な反論が出来ず回答を留保した。

IAEAに対する政府報告
http://www.meti.go.jp/earthquake/nuclear/backdrop/20110607001.html

2011年6月21日火曜日

何も変わってない

以下は5月12日にフェイスブックに載せた文章です。福島県や県立医大のホームページを見てから、すっかり落ち込んで、気持ちは振り出しに戻ってしまいました。お医者さんたちも県の偉いひとたちも、いつまでたっても両論を提示して私たちに考えさせてくれたりしてませんね。

リスクアドバイザーの方に至っては、異論に耳傾けるそぶりすらありません。広島・長崎のデータから出発することしか頭になくて、新たにお勉強をする気はなさそうです。ニ本松講演での聴衆男性とのやりとりでは無知をさらけ出してやりこめられているようにすら見えました。

http://www.ustream.tv/recorded/14446126

わかってて言い含めようとするのは悪質だと思ってましたが、もしかしてもう頭かたくなっててまともな議論は無理なのでは?県立医大のホームページに載っている講演を聴いてたら、なさけなくなってきました。このひとをつれてきて、いつまでも危険なポジションに据え続けている福島県知事への疑念がつのってきています。

このまま私たちは「100ミリシーベルトまでは安全」というご高説を証明するために数十年にわたってデータを提供し続けるわけなんでしょうか。もっともECRRの研究成果のほうが正しかったとなった場合、データ提供できる時間だってみんなが思ってるほど長くないのかも知れませんけど。子供たちに最初に被害が現れてくるなんて、くやしいなあ。



ICRP と ECRR  (その1)ぼくはしろうとです。経験も専門知識もありません。虚心坦懐。無知の知?ソボクなギモン・・・

もとより医学者でもなければ生物物理学者でも医療社会学者でも、ましてや倫理学者でも哲学者でもありません。いつのまにか被曝者となっていた無知な市民の一人であります。

ど うもおかしい。ICRP109, 111, Fukushima Reportなどの話だ。平常時は1mSv/yまでだったはずの基準が、時に1-20mSv/y までは可となり、それも実現不能なら緊急時に限り20-100mSv/yまでを許容せよ。なんだこれ?人の健康に関わる話なのに、なぜこんなに文字通り 「桁違いに」おおざっぱなのだ?科学的な体裁をしてるからにはエヴィデンスに基づいているの?
http://www.jrias.or.jp/index.cfm/6,15290,76,html

http://www.icrp.org/publications.asp


ICRP と ECRR  (その2)今はまだ危機の最中では?

わが福島で今起きていることは、ポポポポーンと派手に爆発してから2ヶ月あまり、徐々に収束に向かってこの逆の経過をたどっていると説明されてはみても、剣呑なことこの上ない。

し かも今回はかまってられないから(別枠にして?)250まで大盤振る舞いだ?作業員は命を削らされている。いわきはそんなに心配するほどでないって?でも 福島や郡山なんか、本当は赤ちゃんや幼稚園児や小学生だって、できれば遠くに逃げてなきゃいけないんじゃありませんか?
http://www.monipo.net/blog/radiation/134-137-110506/


ICRP と ECRR  (その3)エライひとってどっちの味方?福島県のリスクアドバイザーの先生って?

電力会社や日本政府どころの話じゃない。多くのお医者さんたちがふつうに信頼を置いているICRPの勧告そのものが、相当怪しげなものに思えてきた。人間の健康と企業の利害や行政の管理責任をはかりにかけてもてあそんでるんじゃないだろうか?

気になって調べれば調べるほど、肉体と意志を持つ一個の主体としてのひとりひとりの人間の尊厳と、巧妙に作り上げられた一握りのひとのための利益共同体の安定と、どっちを大切にするかという問題に行き当たりそうだ。

ひとが語る言葉にしろ、報告書や勧告書としてひとの手で書かれた文章にしろ、どちらの立場に視点を置いてものをみているのか、底意が透けて見えてくる(ような気がする)

いわゆる「専門家」としてお墨付きをいただいたお歴々、行政から拝領したたいそうな肩書きに飾られた方々の行状に、きわめて危険なにおいをかぎつけた(ような気がする)私こそ、ふつうからみれば「危険分子」なのでしょうか?


ICRP と ECRR  (その4)オレってどっち側だっけ?

ま ず自分はどちらのサイドなのか、よく考えてみよう。そうだ、紛れもなくぼくは被害者だぞ。津波から逃れて避難所に泊まっていたとき、原発事故の追い打ちに よって超ビビらされ、一時ははるばる和歌山くんだりまでトンヅラしたものだった。すぐには戻れず、静岡や埼玉を転々としたっけ。

今 だって結構ひどい目に遭わされている。余震に跳び起きるたび、津波で注水作業が中断しまいか?電源喪失はないか?格納容器は無事か?水蒸気爆発はないか? 燃料が偏って再臨界してないか?プールはひびが入って水漏れしてないか?まさか六カ所は?なんて、心配事は芋づるのようにあとからあとから・・・・安心し て眠られやしない。命を張っている作業員の人たちのことを真っ先に案ずるべきなのだろうが、自分の心配ばっかりしてる。でも、これいけないことか?もっと 言うと、電力会社の株価とか、日本経済の安定とか、政府の賠償限度額とか、天下国家のことを心配しなければならないとでも言うのだろうか?


ICRP と ECRR  (その5)どうも変だぞ?ほかに基準はないのか?

放射線の健康に与える影響評価の基準として、ICRPの勧告ばかりが話題にされるけど、どうもヨーロッパの方ではこちらはあまりあてにされてないらしい。 チェルノブイリの被害を長期にわたって経験してきた彼らは、もともとは核兵器による高線量外部被曝の影響分析に用いられた仮説と手法に立脚するリスク評価 では、自分たちが日々苦しんでいる健康被害の説明がつかないことにとうに気づいていたようだ。

彼らは欧州議会に諮り、独自に組織を立ち上げ、新たな視点から報告書をまとめ上げ公表した。低線量長期慢性被曝による、細胞レベルでの主に内部被曝による影響を測る新たな手法の提案だ。
http://www.euradcom.org/

このホームページ自体にまだ日本語版はないけど ECRR 2010 がPDFで全文ダウンロードできる。

(「美浜の会」が翻訳を載せていました。6月22日追加)
http://www.jca.apc.org/mihama/ecrr/ecrr2010_dl.htm


ICRP と ECRR  (その6)イデオロギーに荷担する気はない。でも、どっちが自分のためになるのかな?

福島にとどまり続ける我々はどちらに依るべきなのだろうか?どちらの立場の学者の意見に耳傾けるべきなのだろうか?もちろん、それはこちらの立場をどうとら えるか次第だ。原発利権サイドか、被害者か?行政側組織を守る立場か、個人として己や家族の健康被害に神経を尖らせる側か?

残念ながらこの対立は、少なくとも今の我が国においては、きわめて先鋭的に「原発推進派か、反原発活動家か?」という問いに、見事に直結してしまう。いまさら革マルだの、革労協だのって旗振りするつもりもないし・・・自分の中にある種のアレルギーがあって踏み切れない。
http://blog.goo.ne.jp/harumi-s_2005/e/91a87a5aa6a956eb7704eb6ed0406dc0

しかたないからスローガンも「反原発」の戦いって身構えないで、からっと明るく「脱原発」なんでしょうね?

ICRP と ECRR  (その7)ちゃんと守ってね!利権じゃなくてオレたちを・・・

3月20付けでこの委員会として福島原発事故へのアドバイスが寄せられた。政府は黙殺したのかな?
http://www.euradcom.org/publications/publications.htm

この本に書いてあることは事実なんでしょうか?

プルトニウム ファイル (書評)

http://www.unitarou.org/br/ThePlutoniumFiles.html

この本の存在は友人が教えてくれました。絶版で簡単には手に入らないようですけどぜひ読んでみたいです。

自分も含めてですが、こんなふうにおとなしく福島県に住み続けている私たちって、お人好し過ぎないでしょうか?

「被災者」じゃなくて「東電」の救済策が通ってしまいました。株価は連日ストップ高です。東電の社長さん年収七千二百万ですよ。ひと世帯百万円の一時金だってあれほど渋ったのに。

jp.wsj.com/Opinions/Columns/node_238092

昔なら一揆もんじゃないでしょうか?

2011年6月15日水曜日

ホットパーティクルについての心配(ガンダーセンの警告その2)

ガンダーセンの一番新しい発表だと思います。以下に抄訳してみます。
(フェイスブックに載せたのと同じです)


6月12日付フェアウィンズ社 ユーチューブより。

 http://www.youtube.com/watch?v=S5E5gtHRosQ&feature=related


先週のニュースで二つ重大発表があった。

1)東電は、放射性物質総放出量は、再計算の結果当初発表の2倍だったと訂正。

2)ホットパーティクルが日本全国で発見。

東電が新規に認めたのは大半がホットパーティクルのぶんだった。

燃料損傷直後に放出されたガスは、ゼノン(キセノン)、クリプトンだった。希ガスは風で運ばれ周辺を汚染した。この部分は東電発表に変更なし。

新規発表分は、大量のホットパーティクル放出。われわれが独自に行った車のエアフィルターによるモニタリング結果を裏付けたことになる。

放射性物質98パーセントは原子炉内部にあるといわれている。だが、今回発表分のホットパーティクルは、セシウム、ストロンチウム、プルトニウム、ウラン、コバルト60などだ。

希ガスの中に入っていけばガンマー線を検知できる。だが個々のホットパーティクルを特定するのは困難だ。

東京の人は4月中、毎日10個吸入していたと見積もられる。

福島の人はホットパーティクルもおそらく30から40倍の量を吸入している可能性がある。

エアフィルター検査によると、シアトルでさえ4月中は、一日一人5個吸入していた可能性がある。

肺、そして腸、筋肉、骨に入れば、休みなく継続的に長期にわたってきわめて局所的に近隣の細胞(DNA)を損傷し続ける。たいていは修復されるが、いずれ発ガンが心配される。いったん体内に取り込んでからは体外排出困難。最初に定着した組織にとどまり続ける。

日本からの報告で、メタリックテイスト(金属を舐めたような味わい)を経験した人がいるというのが気になる。米国西海岸でも報告がある。スリーマイルやチェルノブイリの時にもこの報告があり、放射性物質に直接さらされた兆候であると考えられる。

16日にはボストンで、福島のような事故がアメリカでも起こりうるのかについて講演予定。

2011年6月14日火曜日

ホット・パーティクルについて思うこと

6月4日のクリス・マーティンセンとのインタビューでも話題にしていたのでしたが、今度はCNNの6月7日付インタビューで、ガンダーセンがまた気になることを言っています。ホット・パーティクルがシアトルで検出されたというのです。東京でも検出されているとも。残念ですが、いわきに来てないはずがないのでは?

http://www.youtube.com/watch?v=LEd_p6RhjJQ&feature=player_embedded


ホット・パーティクルは英語版のWIKIには載ってました。日本語版はありません。世界中に漂っている核の灰中では10ナノから20マイクロメートル、原発事故などの周辺地域ではそれより大きな粒100マイクロメートルから数ミリまで。原爆投下後の黒い雨や、核実験、コスモス衛星の墜落とか、発生原因はいろいろのようです。危険度については、このままは信じたくないような書き方をしてます。同じ線量でも外部被ばくに比べて数桁違うほど危険ということですよね。一方で原発推進派の医学者たちはホット・パーティクルの危険性について認めたくないようです。WIKIに書いているのは当然ECRRのバズビーさんとか「危険厨」の人ということになるでしょうか?

They are several orders of magnitude more dangerous than the same amount of radiation emitted from a large source over the whole body because if ingested or inhaled, they do damage to cells at close proximity

http://en.wikipedia.org/wiki/Hot_particle


プルトニウムが含まれるとは書いてありますが、プルトニウム微粒子のことをこう呼ぶわけではないようです。したがって、ホット・パーティクルすなわちプルトニウム微粒子そのもののように書いている字幕がしつこく繰り返し画面に映し出されるカレイドスコープなどのサイトは、その点では意図的な「煽り」サイトではないかと思います。

http://kaleido11.blog111.fc2.com/blog-entry-610.html

しかし、呼吸によって肺に吸入されれば内部被ばくとして非常に危険性が高いことは素人にも直観的にわかる気がします。MOX燃料を含む使用済み燃料が水素爆発で吹き上げられたのが事実なのですから、福島第一原発からの飛散物の一部にプルトニウムが含まれていることは確実と言っていいことは、どなたにも否定できないでしょう。

中鬼・大鬼や、カレイドスコープなどの、いわゆる「危険厨」と決めつけられかねないブログでは、そうとう具体的に危険度を指摘し、われわれ福島県の住民に即刻避難せよと警告しています。いや確かに相当意図的に「危険」であることを煽っているといってもいい。しかしどうでしょうか。今の私には、もはや政府や東電の公式発表を額面通りになどとても受け入れられないのですが。

 この前いわきにいらした武田教授も含めて、一般に専門家の方々は、もう福島原発は力のない原発だから今後は心配ないとおっしゃいます。現在も放射性物質の外部への放出は続いているのですが、3月に比べたら桁違いに低いのだからと。本当にそうなのでしょうか?私には、少なくともここに至るまでの3ヶ月間を振り返ってみる限り、ガンダーセンの分析がことごとく正鵠を射たものだったことを認めざるを得ないのです。本日未明にも、彼が倒壊の危険性を指摘した4号機建屋から白煙が立ち上る様子が捉えられました。霧だという人もいるようですが、真上に勢いよく噴出しているので少なくとも水蒸気か何かではないでしょうか。使用済み燃料プールに異常がなければよいのですが。

http://matome.naver.jp/odai/2130798213761869701

このような告白をするのはためらわれます。

いわきは安全だと信じ、ここにとどまって故郷の復興に命をかけるのだという方々には、実に不愉快な雑音にしか聞こえないでしょう。しかし本当に安全だと信じておられるのでしょうか?もしかしたら歯を食いしばって我慢をしておられる、あるいは腹をくくって語らないことにしているだけなのではないですか?

「あーちゃん号」の記事は、本当に心に沁み入る感動的なお話でした。死してなおその尊い遺志が周りの方々に脈々と受け継がれ、あとに残された人々の福祉に役に立ち続ける。とてもポジティブな、人生肯定的な素敵なメッセージでした。読む人の心に響く記事を書きたい、そして書くことによって読む人の力になりたいという記者の熱い思いが伝わってきました。

しかし残念ながら、もとはといえば彼女の悲劇も癌がもたらしたものでした。現状のままこの地に若い人々がとどまることが、新たな悲劇につながる心配は全くないと言い切れるのでしょうか?それとも命に代えてでも最後までポジティブに生きることがなお価値あることだと奨励されるべきなのでしょうか?

若い人々を目の前に毎日を過ごしているだけに、そして朝の通勤時間帯に集団登校のかわいい小学生たちを目にせざるを得ないだけに、われわれは本当はどうしたらいいのだろうと悩まずにはいられないのです。

2011年6月9日木曜日

国も県も被ばく住民の味方のはずだ。安心しようよ。

飯舘村の皆さんがホールボディーカウンターを求めておられたらしいけど・・・

https://www.readability.com/mobile/articles/son8jeco?mobile-shortener-banner=1         

まさかこのまま終わるはずないよ。きっと慎重に議論してくれてるのさ。おれたち住民は自分のことばかり心配してないで、少しは国や県や東電の立場を考えてやろうよ。

今までだってすぐには真相はわからなかったんだし。もちろんSPEEDIはあったけど、官邸だって福島県だってすぐにホイホイ市町村には見せられなかったさ。おれたちがパニック起こすのが心配だったからね。          

一刻を争うときこそ、よく考えて慎重にしないとね。せっかく無理して伸ばした耐用年数をむざむざ海水注入でそう簡単にパアにできるかって。あとあとの賠償とかもね。とりあえず同心円で避難指示。まずは3キロ、5キロ、10キロ、そして20キロ。30キロまでは屋内退避で、それ以遠は大丈夫っと。(はずしてくれっていうなら大歓迎だよ。あとは自主避難だから賠償なしだからね。約束だよ。)もちろん最初からレベル7なんて言えなかったし、メルトダウンなんて口滑らせたひとはすぐ更迭したからね。真実はいずれわかるからいいんだ。ウソついてるつもりはないよ。高度な政治的判断っていうんだよ。      

住民の健康が二の次でいいとまでは言わないよ。でもちゃんと安全キャンペーンを張らないと地元の生産者や産業界が困るでしょ。「100ミリまでは安全。外でマスクしないでのびのび遊んでください。」

そう言われてたんだから信じ続けるからね。測ってくれなくてもいいよ。ただちに影響はないんだものね?でも変だね?低線量長期被ばくの健康影響を調査する世界的プロジェクトに、福島県民全員の協力が必要なんじゃなかったっけ?今測定しておかないでいつ測るの?

2011年6月4日土曜日

独学で・・・

冬眠あけのせいかネクラなことばかり書いてます。グチを言ってるだけじゃなんの役にも立ちませんね。

こどもにもわかるようなやさしいことばで、今おきていることを冷静にぶんせきしてちゅういを与えてくれるブログをみつけました。

「独学でススメ 」というタイトルで、オモテ向きにはお勉強法のコラムがならぶんですけど・・・

http://dokugaku.info/2011/04/post-1317.html

一番下のほうから次へとか前へとかボタンを押していろいろお勉強させていただきました。

下記のような、こどもにはちょっと毒のあるコメントもございます。こどもはすなおにお上のいうことをつゆほどもうたがわぬようなちゅうじつなしもべにそだてあげませんといけませんね・・・文科省からおしりペンペンされてしまいますよ。

有能な官僚であれば、そして、有為の現実的な政治家であれば、損害賠償の範囲を、福島原発周辺の市町村に限定し、福島近県の漁業・農業だけに止める ことができるよう、全力をあげるように思います。

それが彼らの仕事だからでございます。情報やデータを隠す、または、広く拡散させないのは、実に有効な裁判対策でございます。

安全、安全と言われるたび、ずっと疑ってた・・・ずっと心配してた・・・

今回の事故で「いわきは安全」というのがずっと気になってた。空間線量が県北西部よりずっと低いからもう大丈夫って。

国も県もモニタリングこそ唯一の安全対策みたいな言い方するもんだから、みんな夢中になって計測してる。でも測定してるのは基本的に地上1メートルのガンマ線だけじゃない?

3号機の爆発がプールの使用済みMOX燃料の臨界爆発を伴っていたことは、海外ではもう議論の余地ない事実だ。オレンジの閃光に続いて黒煙と共に空中高く吹上げられたデブリスがバラバラと降り注ぐ映像は強烈だよね。なぜか国内メディアは一切放送しなかったけど、少量であれウランやアメリシウムやプルトニュームがグアム、ハワイを経てカリフォルニアに達していたよね?(これが少量じゃなかったって話すらあるけど)

一時発電所構内でプルトニューム発見のニュースがあったけど、その後パタッと止んじゃったから発見されてないんだと思って「安心」してた。実は見つけにくいから本気で計測してないだけだったんだね。

あのときは風はまず北から吹いてきて、高濃度のブルームがいったんいわきまで延びてしばらく滞在してたらしいよ。その後偶然南東からの風に巻かれて浪江津島や飯舘方面へ流されて、局地的な雨やみぞれによって降下定着したという解釈が自然だと思う。だからSPEEDIの初めて公開された画像にはいわきまで延びるヒトデの足が一本しっかりあったんだよね。

ICRP基準とECRR基準とで、どちらに基づくのが福島の現状にふさわしいのか、 実は国や県、そして東京電力さんたちと、オイラたち原住民との間で、利害は相反するんだよね。最初からわかってたさ。リスクアドバイザーのことばなんてハナから信じちゃいけなかったんだよ。

http://www.youtube.com/watch?v=59YfuzGzbus

2011年6月3日金曜日

「安全」基準など存在しない

マレーシアの原発建設地を視察していたIAEA使節団が、放射線に「安全」基準など存在しないとインタビューに答えたそうだ。すべての基準は「ベネフィット」に基づいて決められているとする。ICRP基準は一心同体といえるだけに黙視しがたい。

ひねた見方をするなら、原子力の生み出す「利益・利権」と読みたくなるが、せめてそうではないと願いたい。発電ばかりでなくエックス線やMRIなど医療用途もある。リスクをコストの一部として組み込み、民生へのベネフィットと対置して相対化する見方と読まなければ、本当に救いはない。

主としてICRP基準を典拠としつつも、なお緩めな基準を空間線量にも土壌にも適用するわが国の行政。国も県も。これで市町村レベルが住民の味方をしてくれなかったら、いったいなんのための行政か?政権党に聞きたい。この国は「民主」国家だったのか?もう本当に亡国ではないか。

http://www.freemalaysiatoday.com/2011/06/02/theres-no-safe-radiation-level/

the IAEA’s radiation standards were merely an “international consensus”  as studies had not found a safe level of radiation.
「単なる国際的コンセンサス」に過ぎず「安全レベル」など見つけられなかった・・・はあ?

He also cited a study from the National Academy of Science which said that one out of five workers would suffer from cancer if exposed to what the IAEA deemed an allowable radiation level.
IAEAが「許容できる」とみなす放射線レベル にさらされた原発労働者の5人に一人は癌に苦しむことになろう・・・ええっ、なんですって!
「安全」 と思いたいのは山々なれど・・・

東電の発表も事故処理も、政府や福島県の対策も、とても「安心」できるようなものではありませんでした。

http://www.unity-design.info/staff/blog/?m=20110524

内閣不信任のごたごたよりこちらが心配

ツイッターやブログの効用はもちろんだが、youtube だの youstream だので大手メディアが報じない映像を見ることで、「大本営発表」を疑ってかからないと「自分たちの身が危ない」ということを知った。

原発事故の海外専門家による分析、国際的事故過酷度レベル判定、SPEEDI未公開問題、 20ミリシーベルト問題、土壌汚染の深刻度と、挙げていけばきりがない。

だけどもしかするとこの先は「大本営発表」に背く報道をしたら 「自分たちの身が危ない」ということになりかねないのかな?

いわゆるフリージャーナリストたちの活動にどんどん規制がかけやすくなるのではと心配だ。

どさくさのかげで・・・

http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/308729604cac0fab7b9e137e07ccc7df

2011年6月2日木曜日

ブラジルでは高濃度放射線でもへっちゃら?

ガラパリは安全というのは短絡かも?

http://d.hatena.ne.jp/inoma99/20110331/1301577220

行政が本気で住民の健康を心配してくれる

当然のことのはずだけど今どき珍しいのかも?

 二本松の市長さんは独自に内部被曝検査。県外の医療機関と提携するそうだ。

http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1071

本当のリスクを教えてくれるアドバイザーがほしい


原発北西部の汚染はチェルノブイリ並みのベクレル数

土壌汚染の危険度は、シーベルトやベクレルで表記しただけでは、なお足りない。

土の性質によって植物がセシウムを吸収する度合いが違うらしい。

福島県に泥炭地はなかった・・・はずだが?

この方たちこそ不信任

トンデモ官邸団 : 総理が誰でもこの取り巻きでは?

原子力災害専門家グループ

http://www.kantei.go.jp/saigai/senmonka.html


その1 「同心円」

http://www.kantei.go.jp/saigai/senmonka_g2.html

SPEEDI情報を持ちながら公表を禁じて20キロの「同心円」・・・結果として飯舘村や川俣町山木谷の高濃度初期被曝・・・はたして言い訳の余地あるでしょうか?


その2 「飯舘は安全」

http://fpaj.jp/news/archives/4141

わざわざ出向いて「安全」と洗脳に成功したはずでしたが・・・直後に村は遅ればせながら計画的避難を指示されたのでした。

その3 「放射性ヨウ素」

http://www.kantei.go.jp/saigai/senmonka_g6.html

チェルノブイリを超える土壌汚染地区に「安全」と言われ続けて避難もせず滞在。子供の甲状腺ガンが心配されるこのタイミングで、バセドウ氏病治療に 効果があったと言われても・・・

2011年6月1日水曜日

shing02 というミュージシャン

このミュージシャン、凄い知性だと思います。


「僕と核2006」
http://www.e22.com/atom2/



「僕と核2011」より

日本産婦人科学会への抗議文
http://www.e22.com/atom2/jsog.htm

日本政府、ICRP、ECRRのリスクモデルと見解の違い
http://www.e22.com/atom2/risk_dose.htm

 原子力産業と被ばく者の歴史相関図
http://www.e22.com/atom2/history.htm

 原子力をめぐるメディア、国民、政府の相関図
http://www.e22.com/atom2/media.htm

福島県はいまだに県民をさらに少しでも多く被曝させたいのか?

なぜ今となっては重大な事実誤認だらけの、このような住民慰撫の世迷い言をホームページに貼り付け続けて、我々無知蒙昧な民を愚弄し続けるのか?

共同研究をされる福島医大の先生たち、県内のお医者さんたちは、直接お話をされてこの見解をお認めになっておられるのか?この方の講演を生で聴かれたり、ラジオで聞かれたりされて、あるいはこの動画をご覧になられて疑問に思われたことはないのか?

この内容と、講演がなされたタイミングと背景と場所と、一番重要なその意図を考えたとき、現在もこのように県のページに堂々と示し続ける行政の神経はどういうものか?この方に我々の健康へのアドバイスをゆだねて大丈夫だろうか?

一部の訂正文を書き加えただけで、古い誤った情報に基づく能天気なお話を繰り返し県民の目にさらし続けることを当然と考えているのか?無警戒な人間は、今後もこれを見て放射線被曝リスクを過小評価する愚を、延々と繰り返してしまうではないか!

他のリスクアドバイザーの方々に比べ、山下教授の発言が結果として招く悪質性は目に余る。害毒ですらあると思う。福島県がいくら手当を支給しているのか知らないが、即刻お引き取り願わねば犠牲者が増えるばかりである。

http://wwwcms.pref.fukushima.jp/pcp_portal/PortalServlet?DISPLAY_ID=DIRECT&NEXT_DISPLAY_ID=U000004&CONTENTS_ID=23695

訂正:質疑応答の「100マイクロシーベルト/hを超さなければ健康に影響を及ぼさない」旨の発言は、「10マイクロシーベルト/hを超さなければ」の誤りであり、訂正し、お詫びを申し上げます。ご迷惑をおかけし、誠に申し訳ありません。

訂正はこれだけでは足りないし、そもそも謝罪するのは数値の誤りに対してではなく、あなたを信用してマスクもせず大量に内部被曝をした県民に対してではないか。

講演で露払いを務めた高村教授のほうも山下先生の門下生らしい。事故収束の目処が立たない現時点では、以下の発言も疑問だ。

「チェルノブイリより汚染はずっと少ない。」「正しい情報を集めてください。」

「最悪の状況を想定するのは誰でもできること」という発言は困る。実際には公式にはどなたもなさってくださらなかった。ネットである程度的確に危険性を指摘していた情報は、「危険厨」と揶揄され、はては政府からネット上の「デマ」「流言飛語」に気をつけてください、などと「差別」視されていた。あげくは政府にとって「不都合な真実」はプロバイダー等に削除を求める条例?までそそくさと創り上げられていた。

「海外のメディアは事故の深刻さを過大視している。日本の情報が正しく海外に伝わっていないからです。」という主旨の発言も、レベル7を追認した今となっては全く逆だったことになる。これも謝罪と訂正が必要であろう。県がいつまでもこの主張を公式ページに貼り付け続けるのは危険ですらある。当初の東電と日本政府の楽観的認識表明に対して、海外は意図的隠匿だったと見なしている。

「どこかで線引きをしなければならない。安全だといえるから線引きをするんです。」時に「安全」と口にし、時に科学者として「安全」とは口にできないと言う。

「なぜ避難させないんですか?」「ここが知恵の絞りどころです。」
汚染地区住民を避難させないために知恵を絞っているとでも言うのですか?

「少しは甲状腺被曝をするかもしれない。」 
飯舘村は多くの子供さんたちが高濃度汚染にさらされたと心配されますが、本当に少しだったでしょうか?

「内部被曝はガンの芽を生じさせるでしょ」
じゃあ危険性を認めてんですか?

「報道関係者は自分たちの科学的知識のなさを暴露しました。」
あなたでしょ?

「作業員の基準が100ミリシーベルトが250ミリシーベルトに引き上げられた。」
だから公衆の被曝量など問題ないとでも言いたげですが?

「内部被曝は外部被曝の10分の1。そういうリスクは少ないです。」
その根拠は?文科省は2パーセントと言っていました。別の場所ではご自身が内部被曝の危険性は誰にもはっきりしたところは判らないと言っている。

「(少量長期被曝のほうが)生物学的には圧倒的に少量浴びるほうが障害がでません。これは明確に疫学的に証明されてますし、動物実験でも、私がやった細胞のレベルでも判ってます。」「少量の慢性被曝の危険は非常に低いと思ってもらって結構です。」
こんなふうに自信を持って明確に語るのは山下先生だけです。(だから安心できません。)

「(食品の安全についても)基準以下になったら、まったく考慮する必要はありません。」
まったく考慮しなかったら食べ続ける内にストロンチウムなど骨にどんどん蓄積されていきませんか?恐ろしいこと言いますね。

「環境の汚染の濃度が100マイクロシーベルト/hをこさなければ、まったく健康に影響を及ぼしません。ですからもう5とか10とか20とかいうレベルで、外へ出ていいかどうかということは、もう明確です。昨日もいわき市で答えられました。今いわき市で外で遊んでいいですか?ああもうどんどん遊んでいいです。福島もおんなじです。全く心配することありません。」

この日のいわき市の空気中放射能濃度(Bq/m^3)は異常に高かったという記録があるのですが。つまり先生のおことばを真に受けて、どんどん外で遊び回って汚染物質を胸一杯吸い込んだお子さんがたくさんおられたとしたら・・・

「健康への影響は微々たるものです。一般の住民に対する不安はまったくありません」「次の世代に対する責任はあります。」

リスクアドバイザーの不用意な「安心」発言のために、本来避けられたかもしれない被曝を被った方にとって、一番責任があるのはあなたということになってしまいます。

「皆様方からも、手厳しいいわきのような質問をしてください。」って言ってますけど?

いわきに対する反感がにじみます。二本松での講演でもいわきの「難民」の柄の悪さを「浜通りは人間が違うんだそうですね」と取り上げられていました。



今日気づきましたが、伊達市でも住民に見え透いたウソを言っていたんですね。殊勝な顔でしゃあしゃあと語る明らかなウソの数々。

http://www.youtube.com/watch?v=kTF2gCugInc&feature=related

「100ミリシーベルトは子供にとっての安全を考えて定められた基準です。」
耳を疑います。100ミリが子供への基準って誰が言ってますか?口からでまかせでは?現に福島県ホームページであなたの3月の動画の下に訂正文が載っているじゃないですか。

「だから日本では20ミリシーベルトという一番厳しい基準に決めたのです。本当は20ミリシーベルトを超えても50ミリシーベルトを超えても、危険はないのですが。本当は絶対安全だと言いたいんです。でも科学者だからそう言えないんです。」

私たち住民は、現状が「安全」じゃないことくらいアドバイザーに言われなくても判っています。「安全」でなどない状況で、誰もあなたに「絶対安全です」「絶対安心です」となんか言ってほしくないんです。

もしもあなたにそう言ってほしい人がいるとすれば、それは賠償責任を負うことを自覚している人たちではないですか?責任企業がそう思うのはやむを得ないとしても、国や県がまさかそれを願ってこの人をいまだにNHKニュースでしゃべらせたり、ホームページに能天気な「安全」断言講演ビデオを載せ続けているのではないでしょうね?

はあ?でも今頃変ですね?あなたはまさに初期被曝を避けなければならないときに、実に精力的に県内各地にでかけては「絶対安全です」と触れ回って住民をその地にとどまらせてきたではありませんか。

「内部被曝の評価は難しいです。でも子供さんに放射性ヨウ素はとらせないようにするのは大事です。」

「お母さん方を安心させるのは難しいです。感性的感情的にそのレベルを理解していただけないからです。」

「科学」として疫学的、統計学的に「有意」な結果を得るためには、福島県の皆さん全員のご協力が必要なのですね?統計学的に「有意」な結果を導けるほどに多数の被害者を高濃度から低レベルまで多様な被爆環境に据え置いて、そうまでして「科学的」な研究成果を出したいのですか?

あなたは「リスクアドバイザー」でしょ?ひとりでも、すこしでも、被害を少なくする方向にアドバイスしてくださらなくてどうするのですか?あなたの考える「リスク」って住民の被爆リスクとか健康被害リスクじゃなくて、東電や国、県の賠償リスクのことですか?

「将来評価が定まったときにどうなるのか?」「静かなる戦争だと思っています。」「マニュアルどおりにいきません。すぐ危険かというと、そうじゃないと思います。」
小児の甲状腺癌が発現するのは4年後位かららしく、そんなに先のことじゃないです。あなたがマスクもしないで外で遊び回っていいとおっしゃったいわきではプルトニュウム吸引も心配されます。


気になっていたのは僕だけではないようです。ひょっとして全国で有名になっているのでは?飯舘村に乗り込んでの住民慰撫作戦は、直後の避難指示により完全に裏目に出たようです。「田中龍作ジャーナル」より一部引用します。

爆発から10日余りが経った3月25日、福島県放射線リスクアドバイザーの高村昇・長崎大学院教授が村を訪れ講演した。高村教授は「ミスター100mSv」の異名をとる山下俊一教授門下である。

村人300人が集まり耳を傾けた。村民が「これからも安心して村で暮らしていけるのか?」と質問したのに対して高村教授は「医学的には注意事項を守れば健康に害なく村で生活していけます」と答えている。(飯舘村広報紙・3月30日発行より)

田中龍作ジャーナル
http://tanakaryusaku.jp/2011/05/0002384

http://tanakaryusaku.jp/2011/05/0002408

http://tanakaryusaku.jp/2011/05/0002426


こんなサイトに真っ先に名前の挙がる人をリスクアドバイザーに委嘱するという県のほうがどうかしてるのじゃ?県民の味方?それとも?
もしかしたら国(背後に米国?)からむりやり押しつけられた人材?女子供も極力初期被曝から逃がさないように・・・

http://www47.atwiki.jp/goyo-gakusha/pages/42.html

二本松の市長は独自に内部被曝検査。県立医大のホールボディーカウンターは現在り利用できないため、県外の医療機関と提携する。

http://www.ourplanet-tv.org/


ガラパリは安全というのは短絡

http://d.hatena.ne.jp/inoma99/20110331/1301577220


おつかれさまでした。